父親が、妊娠に関連して発症するうつの割合が10.4%というのだが、この数字を考えてみる。
アメリカの統計では、一年間で4.8%の男性が鬱病を罹患しているという統計がある。
10.4%はこの4.8%よりも明らかに高く、男性の産後うつ(および産前のうつ)が大きな問題となりうることを意味している。
その一方で、10.4%について、詳しくみてみたところでは
アメリカ国内だけに限ると、その値は14.1%(95%Cl 10.9%-18.0%)と増加する。その反面、アメリカ以外で計算すると8.2%(95%Cl 5.9%-11.1%)と低下している。
このように、当たり前ではあるが、父親の産後うつに関しては、国によってその頻度が異なっていることが見えてくるのである。
この報告をうけて書かれたLancetの記事
Postnatal depression : fathers have it too
LINK http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(10)60853-7/fulltext : The Lancet
では、文化的、社会的な違いが、父親の産後うつの発症を防いでいる可能性(preventive effects)に触れ、ヨーロッパでは、父親の産休制度が機能していることを紹介しています。
さて、日本での産後うつについてはどうだろうか?
(つづきます)
2010年8月11日水曜日
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